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余録

日本なら流行語大賞の候補になりそうな…

 日本なら流行語大賞の候補になりそうな中国の言葉が「覇座(はざ)」だ。他人の座席に座って譲らない乗客を指す。高速鉄道で乗務員から席を替わるように求められても強引に居座る乗客の映像が相次いでSNSに投稿され、社会問題化した▲中国ではモラルや常識の欠如が問われる事件が相次ぐ。先月末、重慶市で路線バスが長江に転落し、15人が犠牲になった事故では車載カメラの映像から女性の乗客が運転手と口論になり、殴りかかったことが原因とわかった▲中国政府がモラル向上を狙い、構築を目指すのが人工知能(AI)を駆使した社会信用システムだ。民間では顧客の信用度を数値化した「信用スコア」が使われ始めているが、これを国民管理に応用しようという構想だ▲電子商取引大手のアリババが創設した「ゴマ信用」は950点満点で5段階に「格付け」される。上位ならローンの金利が優遇されるなど特典があるため、顧客は点数を上げようと懸命になる▲一部地域で実験が進む社会信用スコアも似たシステムだ。点数が高ければ、進学や就職の際に優遇される。反社会的行為は減点され、当局はモラル向上につながると主張するが、ネットで他人を批判したり、集団で抗議行動をしたりしただけでも減点される可能性があるという▲点数が低ければ、社会からつまはじきにされかねない。究極の管理社会になるという欧米の批判ももっともだ。モラル向上はいいが、まずは教育からだろう。国家に「格付け」などされたくない。

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