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中国ウイグル族

再教育施設の元収容者、日本で証言

収容された当時の様子を再現しながら再教育施設での体験を話すオムル・ベカリ氏。手足をしばられた状態で長時間の尋問を受けたという=東京都千代田区で2018年11月23日、林哲平撮影

 中国・新疆ウイグル自治区で多くのウイグル族が政治的再教育施設に収容されている問題で、昨年施設にいた新疆出身のカザフスタン人男性(42)が来日し23日、自らの体験を東京都内の講演会で語った。研究者によると施設からの解放例は少なく、証言は非常に珍しい。

 男性はオムル・ベカリ氏。カザフに移住し、同国籍を取得した。仕事で新疆を訪れた2017年3月、東部トルファンの実家に泊まった翌日、警察に連行され、その後再教育施設に送られた。

 施設にはウイグル族やカザフ族などイスラム教を信仰する10代から80代までの少数民族の男女が収容されていたという。早朝から深夜まで革命歌を歌わされたり、共産党の政策を学習させられたりする生活が続いた。

 ベカリ氏は国家分裂やテロ活動計画の罪を認めるよう迫られたが拒否。その後、「鎖で両手両足を縛られたまま壁に向かって24時間立たされるなどの拷問を受けた」と明かした。カザフ政府の働きかけで17年秋に解放されるまで、拘束は警察によるものと合わせて8カ月に及んだ。

 解放後、AP通信などの欧米メディアの取材に実名で応じている。だが報道前後には新疆に残る両親らが次々に施設に収容された。9月には父が施設で死亡し、遺体も引き渡されなかったという。

 中国当局は再教育施設について「テロや宗教過激主義がはびこる環境と土壌を根本から取り除く」(同自治区ナンバー2のショハラト・ザキル主席)のが目的で、少数民族に職業訓練や中国語の学習の機会を与えていると主張している。だがベカリ氏は「私のような外国人や高齢者にどんな職業訓練が必要だというのか。中国政府の主張は詭弁(きべん)だ」と訴えた。

 講演会は国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル日本」と明治大現代中国研究所が主催。26日には大阪でも講演会を行う。【林哲平】

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