日産前会長逮捕

仏で陰謀論広がる 外交問題発展の懸念も

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 【ロンドン三沢耕平】日産自動車前会長で仏自動車大手ルノーの最高経営責任者(CEO)を務めるカルロス・ゴーン容疑者の逮捕を巡り、フランスで日産や日本の捜査への不信感が広がっている。日産生え抜き経営陣による「クーデター」や「陰謀」と指摘する報道が目立ち、世論の動向次第では外交問題に発展する懸念もある。

 「まるでブルータスだ」。今月19日にゴーン容疑者が東京地検特捜部に逮捕されて以降、経済紙レゼコーやニュース専門チャンネル「フランス24」などは、日産の西川(さいかわ)広人社長を古代ローマで将軍カエサルを裏切って暗殺した腹心ブルータスになぞらえて報道。大手紙ルモンドや週刊誌ロブスなども、ルノー関係者の話として「日産による陰謀」「ゴーン容疑者を追い出すクーデター」との見方を伝えた。

 両社の関係は1999年、経営危機に陥った日産にルノーが出資して救済したのが始まり。陰謀論の背景には、仏国内に根強い「ルノーは日産の救世主」との思いがあり、メディアは「日本人は恩知らず」との市民の声も伝えている。東京拘置所に収監されたゴーン容疑者の様子を「地獄のような環境での生活を強いられている」(フィガロ紙)と同情的に報道するメディアもある。

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