メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

 「座頭市」のセット建て込みを終えて間もなく、馬場正男は金沢市で、教材映画「夫婦だもの」のロケセット美術を担当した。撮影が終盤にさしかかった1989年2月2日、製作元の日本映像企画社長、竹本幸之祐が急死してしまう。宿舎にかかってきた深夜の電話で知らされた馬場は驚いたが、すぐに竹本の妻コズエから「支払いは遅れるが、何とか最後まで」と頼まれて撮影を続行、映画は無事完成した。コズエは「スタッフに支えられた。感謝しています」と振り返った。

 馬場にすれば、思わぬ不幸で仕事先の一つがなくなった。さてどうしようかと考え始めたところ、松竹の京都撮影所にあたる京都映画から、「来てくれへんか」と誘いがかかった。戦前に歴史をさかのぼる京都映画は、かつて大映京都撮影所と並ぶ時代劇の中心地。大映同様、映画が斜陽化して松竹も京都撮影所をいったん閉鎖。敷地の一部をボウリング場にし、貸しスタジオとして細々と営業していた。大映京撮なき後、西岡善信の映像京都…

この記事は有料記事です。

残り337文字(全文754文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 独で歩行者に車突っ込み乳児含む5人死亡 飲酒運転の容疑者逮捕

  2. 「山を一つ動かしたかな」桜を見る会問題追及、田村智子参院議員に聞く

  3. #排除する政治~学術会議問題を考える 「まるでモラハラのよう」 矛盾だらけの「改革」論議 名大・隠岐さや香教授

  4. 学術会議現役会員「世界から笑われる」 政府、非政府組織化を提案

  5. 社会から「消された存在」だった 18年軟禁された女性、自立探る今

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです