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治療薬

乳児の肝臓難病治験、参加者少なく難航

 乳児が発症する肝臓の難病の治療薬開発を目指し、東京大などのチームが始めた治験の参加者集めが難航している。非常に珍しい病気のため、医師にもほとんど知られていないことが理由とみられる。来年3月までに集まらなければ研究が中断する可能性があり、チームは「治療法がなかった赤ちゃんを救うため、治験に参加してほしい」と訴える。

     この難病は、乳児期に発症する「進行性家族性肝内胆汁うっ滞症」。初期に黄だんが出るのが特徴だ。肝臓から胆汁酸が排出できず、やがて肝硬変を起こす。5万~10万人に1人の割合で発症するとされるが、肝臓移植を除き、有効な治療法がない。移植できない患者の多くが思春期前に亡くなっている。

     東京大の林久允(ひさみつ)助教(分子薬物動態学)は既存の薬を調べ、難病「尿素サイクル異常症」の薬に胆汁酸を排出する働きがあることを見つけた。2012年に始めた試験で、患者の血液検査の数値などが改善。進行性家族性肝内胆汁うっ滞症の治療でも使用を国に認めてもらうため、16年から6人の患者に投与する計画で治験を始めた。

     しかし、現在まで患者が4人しか集まらず、治験の患者登録が難航している。まれな病気のため患者が「原因不明」と診断され、見過ごされているとみられる。効果を調べるため、薬の投与から半年間観察する必要があり、研究期限の20年3月までに評価するには、来年3月までに患者登録を終えなければならない。

     林さんは「治療法がなかった病気の赤ちゃんらを救える可能性がある。肝臓の異常で黄だんがある赤ちゃんの診断では、この病気の可能性を検討してほしい」と話す。治験の問い合わせはチームのメール(pfic.therapy@gmail.com)へ。【高野聡】

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