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社説

4K・8K放送スタート 高度な技術をどう生かす

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 これまでより高画質の映像が特徴の「4K・8K衛星放送」の実用放送が、きょうからNHKや民放BS局などで始まる。

     テレビ画面を構成する画素数が多いほど、画像はきめ細かくなる。いまのハイビジョン(2K)に対し、4Kは4倍、8Kは16倍となる。色彩や明暗の表現力が増し、立体感や臨場感のある映像を楽しめるという。

     2011年に地上デジタルに完全移行した時とは異なり、現在の放送はそのまま視聴可能だ。二次元テレビの到達点ともいわれる8Kは、NHKのみで世界初の放送となる。

     20年の東京五輪・パラリンピックに向けて視聴環境が整備されてきた。関連産業やコンテンツの国際競争力の強化といった側面も強い。進化を繰り返してきたテレビの、新たなステージに期待したい。

     1964年の東京五輪は家庭にカラーテレビが普及するきっかけとなった。今回も国は、20年に「全国の世帯の約50%で視聴されること」を目標に掲げる。とはいえ、スタート時でさえ認知度は低い。

     せっかくの高度な映像技術であるのに、場合によってはチューナーやアンテナが必要になるなど、複雑な視聴方法がハードルになっているというのが残念だ。経済的な負担感もあるだろう。

     若年層を中心にテレビ離れが進んでいる。スマートフォンで動画配信サービスを楽しむ人も増加している。それでも見たいと思ってもらうには、4K・8Kの技術を実感してもらえる映像の力が欠かせない。

     超高精細8Kは、医療分野での応用や文化財の記録などの役割も期待される。教育や学術分野での活用や新たな市場創出の可能性が広がる。

     潤沢な受信料収入があるNHKは、年末の紅白歌合戦や、来年1月スタートの大河ドラマなど多彩なコンテンツを用意している。一方、CM収入で成り立つ民放は、4K番組の充実と収益化が課題だ。

     NHKは従来の地上波、BS計4チャンネルが、6チャンネルになる。さらにテレビ番組を放送と同時にインターネットに流す「常時同時配信」を、来年度中に開始することを目指している。放送の発展のためには、NHKの一方的な肥大化は避けるべきだろう。

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