◆「中国にカレーを」終わりなき研究
「上海にいる日本人だけが食べて終わりかもしれない」。そんな不安を何度、抱いたことだろう。
名門「花園飯店」など高級ホテルが建ち並ぶ上海の一等地に、ハウス食品が経営するおしゃれな店がオープンしたのは1997年11月。203平方メートル、62席。「上海カレーハウスレストラン」と名付けられたその店舗を任されたのは、96年に単身で上海に赴任した同社の羽子田礼秀(はねだゆきひで)さん(64)=現ハウス食品グループ本社顧問、農林水産省アドバイザー=だった。
米を食べる中国人とカレーライスは相性がいいはずだ、と考えた当時のトップから「中国は人口も多く、やりようによっては大きなビジネスに育つ。3年間、店でテストしてほしい」と指示された。当面の赤字を覚悟した、手探りの中国進出だった。ハウスは中国市場について、次のような見通しを立てていた。世界でカレールー商品が買える人は月収5万~35万円の中間・高所得層だ。2020年にはアジア地域の中間・高所得層の約6割…
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