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たたなづく

パリで「奈良の四季」体験=河瀬直美

パリのポンピドゥー・センターのエントランスにてオープニングの日に=11月23日、河瀬さん提供

 11月23日、数年前から準備してきたフランスはポンピドゥー・センターでの河瀬直美展が開幕した。これまで創作した40本の作品を一挙に上映。シアターの横スペースでは初めてのインスタレーションをお披露目する。ここには奈良県吉野町で制作された手漉(す)き和紙を使用したスクリーンを24枚登場させ、円形に設置。そのスクリーンには主に初期の8ミリフィルムから抜粋したショットがコラージュされ、約5分の映像となって巡る。河瀬映画によく登場する日本の「森」や「夕陽(ゆうひ)」をモチーフに世界の「始まり」と「終わり」も想起させる作品に仕上げた。もうひとつは春夏秋冬と題して、奈良の四季を歩いて巡ってもらえるよう、会場に路地をつくった。そこを歩けば、まるでフランスに居ながら「奈良」を体験してもらえるようなしつらえにし、各国の方が訪れてみたいと想(おも)ってもらえるような空間に仕上げた。オープニングにともない、この路地の表面に「春夏秋冬」と大きな筆で書いた。和紙を張り合わせた壁に文字を書くのは相当難しい。墨を付けすぎると流れてしまい、加減すると文字が掠(かす)れてしまう。少し時間をかけてその一筆一筆に想いを込めて書き上げた。書いている間、これまで生きて見てきた自然の数々が走馬灯のように流れていた。

 オープニング記念として11月28日からフランス全土で公開する「Vision」の上映が行われた。ここ…

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