メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

井波律子・評 『ただの文士 父、堀田善衞のこと』=堀田百合子・著

 (岩波書店、2052円)

生きかた、ありかたを鮮やかに浮き彫り

 戦後まもなくからほぼ半世紀にわたり、『広場の孤独』『時間』などの小説、『方丈記私記』『ゴヤ』『定家明月記私抄』などの評伝、『上海にて』『キューバ紀行』などの評論等々、さまざまな分野で次々に秀作、超大作を著した堀田善衞(よしえ)(一九一八-一九九八年)の回想記である。著者は長女の堀田百合子(一九四九年生まれ)。堀田善衞は「原稿を書くということは、原稿用紙の升目に一文字ずつ田植えをしているようなものだ」と言いながら、深夜、トントン、トントントンと万年筆の音を響かせて、ひたすら原稿を書き綴(つづ)っていたという。

 そんな父の姿を幼い頃から見てきた著者が、ときにユーモアをまじえつつ描く素顔の堀田善衞は、著者自身「…

この記事は有料記事です。

残り1750文字(全文2088文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 電車とホームドアの間に巻き込まれ医師死亡 稼働前で線路側に入れる状態 京急・上大岡駅

  2. 明治神宮の倉庫全焼、放火容疑で男逮捕 「ライターで火つけた」容疑認める

  3. 小学生バレーボール体罰 一部の保護者、口止め誓約書を配布 「情報漏らした」と正座させ詰問も

  4. 余録 鉄道会社が列車の5分遅れを「おわび」し…

  5. 電車の英語アナウンス、実はあの人…NHK「英語であそぼ」出演

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです