連載

非営利法人「善意」の陰で

市民の善意で運営し、営利を目的としないはずの「特定非営利活動法人(NPO法人)」が売買されているのではないか--。取材班は取材を積み重ね、当事者たちから証言を得た。

連載一覧

非営利法人「善意」の陰で

暴力団、休眠NPO標的 理事4人から50人に 代表代えて乗っ取り 肩書取得、目的か

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 休眠状態の特定非営利活動法人(NPO法人)が放置されている問題で、福岡県の休眠法人が乗っ取られるまでの経緯が毎日新聞の取材で判明した。運営に困った創立者が知人に相談し印鑑や書類を預けると、組幹部と密接な関係のある暴力団親交者が代表者に就任した。さらに多数の暴力団関係者も送り込まれ、当初4人だった理事は50人に。情報公開請求で入手した県警の文書によると、一連の工作は組幹部の指示に基づくものだった。【向畑泰司、田中龍士】

 創立者である40代の男性によると、問題の法人は2002年、福岡県内に設立。人権擁護運動をするはずだったが、「面倒くさくなって」放置し、休眠状態になった。

この記事は有料記事です。

残り1328文字(全文1616文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集