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「どうするタンタンの後継者」 パンダ貸与期限近づく神戸市立王子動物園

神戸市立王子動物園で飼育されているタンタン。2020年7月には貸与期限を迎える=神戸市灘区で2018年10月22日午後3時25分、峰本浩二撮影

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国内は他にも受け入れ候補地

 阪神大震災の復興支援で中国から神戸市立王子動物園(灘区)に来たジャイアントパンダが1年半後、姿を消す可能性が出てきた。繁殖が進まず、残った1頭が2020年7月、貸与期限を迎えるからだ。日中は今年10月の首脳会談で新たなパンダの貸し出し協議に合意したが、国内は他にも受け入れ候補地がある。パンダブーム再燃の中、神戸市は「パンダのいる動物園」にこだわりを見せる。

 震災で傷ついた子どもたちを励まそうと、王子動物園には00年7月、雄「コウコウ」(興興)と雌「タンタン」(旦旦)がやってきた。一躍人気者になり、入園者は前年度の2倍となる198万人に跳ね上がった。

 日中共同の飼育繁殖研究も目的だったが、子宝には恵まれなかった。初代のコウコウは繁殖能力が低く、02年に帰国、2代目に代わった。07年8月にタンタンは人工授精で初めて妊娠したが死産。08年8月に出産した赤ちゃんは3日後に死んだ。10年9月には、人工授精中の事故でコウコウが死んでしまった。

 タンタンは15年に貸与期間を5年間延長した。現在は23歳で、人間なら70代くらいに相当する。日本国内は昨年6月、東京・上野動物園で「シャンシャン」(香香)が誕生し、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドでは今年8月「ラウヒン」(良浜)が雌の赤ちゃんを出産、両施設とも人気を集めている。

 「パンダは動物園の顔。何としても『後継者』を」。タンタンが帰国した後を見据え、市や市議会は新たなパンダを貸してもらえるよう働きかけを強めた。今年5月、日中友好神戸市会議員連盟が中国野生動物保護協会の幹部と北京で会談。久元喜造市長も8月に中国で直接要望した。中国側は議連に対し、繁殖や飼育の実績不足を指摘したという。

 競合相手と目されている仙台市は、11年の東日本大震災の直後から名乗りを上げている。子どもたちを励まそうと、市八木山動物公園の園長らが毎年のように中国で繁殖などに関する会議に出席し、アピール。郡和子市長は10月の記者会見で「いつでも受け入れられる態勢を整えたい」と意欲を見せている。

 王子動物園は中国側の指摘も踏まえ、パンダの病気予防や健康維持もテーマに加え、来年6月までに飼育や繁殖の研究成果を報告にまとめて熱意をアピールする。上山裕之園長は「パンダは震災後の神戸に元気をくれた宝物。何とか飼育を続けたい」と訴える。【目野創】

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