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福岡・行橋の特養ホームで大量退職 経営難で「給与未払い」 補充、市が改善勧告

 福岡県行橋市の社会福祉法人「友愛会」が運営する特別養護老人ホームなど2施設で11月、経営難による給与未払いを理由に常勤介護職員10人中7人が退職するなどの大量退職が起きたことが、同市への取材で判明した。市は11月20日、介護保険法に基づき友愛会に職員を早期補充するよう改善勧告した。改善が見られなければ入居者の別施設への移送も検討する。

     2施設は、特別養護老人ホーム「今川河童苑」(定員29人)と介護付き有料老人ホーム「いまがわ秋桜ガーデン」(同29人)。

     介護職員の大量退職を巡っては、鹿児島県鹿屋市の住宅型有料老人ホームで、介護職員8人全員が8~9月に退職し、10~11月に入居者6人が死亡した。行橋市介護保険課は「同様の事案が起こりかねず、改善を求めた」としている。

     同課によると、11月20日時点の2施設の入居者は計30人。一方、介護職員は11月末までに常勤10人中7人、非常勤16人中1人が退職した。国の人員基準は入居者3人に対し常勤換算で職員1人以上と定めている。2施設では常勤換算で計10人以上の職員が必要だが常勤は3人しかおらず、12月以降は基準を満たさない可能性がある。8月ごろから相当数の職員の給与が未払いとなっているのが理由とみられ、今後も複数の職員が退職の意向を示しているという。

     元職員は毎日新聞の取材に「何カ月も給料がもらえなかった」と証言した。同課は「夜勤や昼間の看護スタッフもおり、床ずれの増加や食事の順番待ちなどは確認していない」としつつも「介護サービスが低下する恐れがある」としている。施設長の男性は取材に「資金面での対策を急ぎたい」と話した。

     友愛会は、特養待機者を解消しようとした市の公募で選定され、市は2014年9月に社会福祉法人として認可した。2施設は15年7月に運営を開始したが、入居者が伸び悩み、市議会などで経営上の問題が指摘されてきた。【木村敦彦】

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