水道法改正案、6日にも成立 衆院厚労委で採決強行

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{2}衆院厚生労働委員会での水道法改正案の採決で、冨岡勉委員長(中央)に詰め寄り抗議する野党議員ら=国会内で2018年12月5日午後5時16分、川田雅浩撮影
{2}衆院厚生労働委員会での水道法改正案の採決で、冨岡勉委員長(中央)に詰め寄り抗議する野党議員ら=国会内で2018年12月5日午後5時16分、川田雅浩撮影

 自治体が水道事業の運営を民間企業に委託しやすくする水道法改正案は5日午前の参院本会議で、与党と日本維新の会、希望の党などの賛成多数で可決された。与党は同日午後の衆院厚生労働委員会で採決を強行し、法案を可決。6日の衆院本会議で成立させる方針だ。

 自治体が認可を受けたまま、運営を民間委託する「コンセッション方式」の是非が焦点。立憲民主党などの野党は、事実上の民営化でサービス低下を招く恐れがあるとして反対している。改正案は、経営環境の厳しさを増す水道事業に関し、都道府県が旗振り役となって自治体の広域連携を進めるほか、民間資金活用による社会資本整備(PFI)の一つであるコンセッション方式を促進する内容。菅義偉官房長官は5日の記者会見で「水道の基盤強化を図るものだ」と意義を強調した。

 宮城県や浜松市は上水道事業にコンセッション方式を導入することを検討しており、改正法が成立すれば、水道事業の民間委託の動きが加速する可能性がある。

 海外で民営化した都市では料金の高騰や水質悪化が相次ぎ、オランダの民間団体の調査では、2000~16年の間に少なくとも世界33カ国の267都市で、水道事業が再び公営化されている。

 参院の質疑で、野党は、厚労省が海外の再公営化事例を3例しか調査していないと指摘。根本匠厚労相は「共通する問題の本質を調べた」と答弁したが、「10周遅れで失敗を上塗りするのか」と反発を強めていた。

 5日の衆院厚労委では、立憲の初鹿明博氏が、今年11月まで内閣官房長官の補佐官だった福田隆之氏が昨年6月にコンセッション方式の導入事例を調べるために訪欧した際、「水メジャー」と呼ばれる水道事業関連企業が用意した車で移動し、関連企業幹部と会食していたと指摘した。

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