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認知症条例案を可決 事故被害者など救済制度 神戸市

認知症対策の「神戸モデル」

 認知症の人が起こした事故の被害者や賠償金負担を救済する制度を盛り込んだ神戸市の条例改正案が5日、市議会で可決された。被害者に対し、市が最大3000万円の見舞金を出し、加害者が賠償を求められた場合は民間の保険会社から最大2億円を支払う全国初の仕組み。財源として市民税を1人当たり年400円増額する。市は「神戸モデル」として来年4月から運用を始め、国による制度化も求める。

     見舞金と賠償金の「2階建て」で手厚く救済する狙い。自動車事故は対象外。見舞金は被害者か加害者のいずれかが神戸市民の場合に市が支給する。認知症の人が鉄道事故に遭い、本人や家族が多額の賠償責任を負う場合などに備えて、認知症と診断された人が事前登録すれば、市が保険料を全額負担する。

     認知症の早期発見と事前登録のため、来年1月から診断助成制度も設ける。地域の医療機関の検診で認知症の疑いがあるか調べ、必要があれば精密検査が受けられる。65歳以上の市民に検診費が無料になるクーポンを配るなど、自己負担が生じないようにする。

     市は年約3億円の費用を見込み、財源捻出のため市民税を増やすことにした。パブリックコメント(意見公募)を今年9~10月に実施すると、629件のうち175件が財源に関する内容で、「政務活動費をなくすか大幅減額すればいい」などの反対意見が4割に達した。市は、認知症は誰もがなりうるとして、広い負担に理解を求める。

     神戸市で2016年9月、主要7カ国(G7)保健相会合が開かれ、認知症対策を含む「神戸宣言」を採択。昨年5月から有識者会議で制度を検討してきた。久元喜造市長は「神戸の取り組みを参考に、国の責任で国民全体を対象にした制度を作ってもらいたい」と述べた。【目野創】

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