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一点張り・論説室から

初の文化財登録 差別排除の契機=三野雅弘

 瀬戸内海に浮かぶその島は、茂る木々がくっきりと見えるほど本州の海岸線と近い。だが、そこにつながる橋が架かったのはわずか30年前。長く社会から分断された歴史を持つ。

 岡山県の長島には、1930年代に開設された国立ハンセン病療養所の「長島愛生(あいせい)園」と「邑久光明(おくこうみょう)園」がある。患者は島流しの罪人のように船で送り込まれた。愛生園に残る旧収容所の建物に足を踏み入れると、入所してすぐ入浴させられたクレゾール入りの消毒風呂の跡が目に飛び込む。理由なき差別の残像である。

 国の文化審議会は先月、この旧収容所を登録有形文化財にするよう答申した。築50年以上で、昭和初期の形式をよく示しているという評価だ。答申されたのはこれを含む両園の建物など計10件で、文化財登録は全国13カ所ある国立療養所では初めてとなる。

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