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改正水道法が成立 民間委託を促進する「コンセッション方式」に波紋 自民が反対する地方議会も

 老朽化、少子化、財政難が重なり自治体のコスト負担が年々増える水道事業。その運営改善を目指すとする水道法改正が実現した。事業認可を自治体に残したまま民間に委託する「コンセッション方式」が促進される内容で、賛否をめぐり議論が続く各地の自治体でさまざまな波紋が広がった。【本橋敦子、岡村崇、奥山智己】

     「将来の日本にとって意義がある。宮城が日本のモデルを作りたい」。宮城県の村井嘉浩知事はそう語った。2021年度には、上・下水道と工業用水の運営権を一体で民間に委ねる検討を進めており、20年間で335億~546億円の経費削減を見込む。「多くの企業が手を挙げ競争する中で、いいアイデアが生まれてくる」。村井氏は期待を込めた。

     大阪市では、広域化や民営化を進める市の議案が市議会で否決や廃案となり、議論が振り出しに戻っていたが、今回の改正で、民営化へのハードルが低下する。吉村洋文市長は5日夜、ツイッターで「何もしなければ水道料金はどうなるか?」などと発信し、事業のあり方に再びメスを入れる考えを明かした。

     一方、下水道の一部でコンセッション方式を導入し、上水道でも検討する浜松市は法案成立前になって、今年度中としていた導入判断時期の先送りを明らかにした。10月には、鈴木康友市長自ら民営化の先進地とされるフランスを視察したばかり。担当者によると、市民団体から質問状が出されるなど仕組みや完全民営化との違いなどが周知されていないためという。

     不安の声も全国的に根強い。新潟県議会では改正法案反対の意見書が自民党も賛成に回り10月に可決されている。成立を知った同党のある県議は「県議団の中にも料金値上げや水質悪化、外国資本の参入などへの懸念材料が多々ある」と打ち明けた。宮城県の方針に反対する市民団体メンバー、菅原晃悦さん(56)は「時間の経過による水質の低下を本当に監視、管理できるのか」と憤った。

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