メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

「壁」と世界

序章 消えぬ祖国・東独/4 二つの価値観、激突

ドイツ分断の象徴だったベルリン中心部ブランデンブルク門が通行できるようになり喜ぶ東独の若者=1989年12月下旬、AP

 ある日突然、経済活動が大幅に制限された社会主義国に暮らしていた人が資本主義国に移り住んだら、真っ先に何を感じるのか。ベルリンの壁を越えて東ドイツから西独へと来たトルステン・ペーターさん(54)は「全てが独特だと思った」と当時の戸惑いを振り返る。

 同じドイツ語を話しながら、東独の人に比べ、西独の人は圧倒的に個人の権利を主張した。「西では人々が他人を押しのけ、自分が一番だと主張していた」。外国の要人が訪問する度に「沿道で小旗を振らされた」という共産主義色の濃い教育を受けたペーターさんにとって、「壁」一枚隔てた西独は別世界だった。東独では自己主張よりも、集団の和を重んじることが、暗黙のうちに求められた。

 競争力にたけ、結果重視の西独と、公平さを重視し、控えめな東独。今もドイツの政治や社会に影響を及ぼす…

この記事は有料記事です。

残り444文字(全文797文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 世界の雑記帳 工場から液状チョコあふれ道路に、ドイツ西部で消防隊が緊急出動
  2. ミナミ拠点の半グレ集団「アビス」リーダーら数十人逮捕 傷害容疑など
  3. 服のにおい女性に嗅がせた51歳男逮捕
  4. 猛毒魚、購入者が届け出「食べたが、元気だ」
  5. デートDV 暴言や暴力…被害者は男子生徒、女子の倍以上

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです