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日産検査不正、経営責任の追及必至 社長説明なく

完成検査における不正について記者会見する日産自動車の本田聖二常務執行役員(右)と平田禎治常務執行役員=横浜市西区の同グローバル本社で2018年12月7日午後6時21分、根岸基弘撮影

 前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)逮捕で揺れる日産自動車は7日、新車の完成検査を巡る新たな不正事案を公表した。検査不正の発覚は4度目で、生産効率やコスト削減を優先し、品質管理を軽視する企業風土があらためて浮き彫りとなった。自ら説明責任を果たそうとしない西川(さいかわ)広人社長ら経営陣の責任も厳しく問われそうだ。

     「法令順守の徹底を重要な経営課題として捉え、コンプライアンス意識の醸成・徹底を図っていく決意だ」。国内の生産事業を統括する本田聖二常務執行役員は、横浜市の本社で同日開いた記者会見でそう強調した。繰り返し明らかになってきた不正体質からの脱却を誓ったが、その場に経営トップである西川社長の姿はなかった。

     ゴーン容疑者の逮捕を受けて開いた11月19日の会見では西川社長自ら説明しており、今回の会見では記者から「検査不正は程度の低い問題と考えているのか」との質問も出た。

     日産では、これまでも完成検査を巡る不正が明らかになってきた。2017年9月に無資格の従業員による完成検査が発覚。今年7月には新車の抜き取り検査で燃費・排ガスのデータを改ざんする不正が見つかった。さらに9月に車両性能に関する検査の試験不実施も発表していた。

     今回発覚したのは、安全性に直結するブレーキ検査での不正で、不正行為は10月まで続けられていた。9月の会見では「うみを出し切った」(山内康裕執行役員)と強調していたが、現場では不正が続けられており、ガバナンス(企業統治)の欠如が露呈した。

     不正の背景には、日産がゴーン容疑者のもとで推し進めてきた生産の効率化や人員削減によるひずみもあるとされる。

     会見した本田氏は、今回不正が行われた追浜工場(神奈川県横須賀市)で工場長を務めた経験があるが、「コストに偏った部分があった」と指摘。現場では品質管理がおろそかにされ、度重なる不正につながったとみられる。

     日産ではゴーン容疑者の逮捕以降、経営を巡る混乱が続く。販売店からはブランドイメージの悪化に伴う客離れを懸念する声も上がっている。相次ぐ不正で消費者の不信感はさらに高まりそうだ。【松本尚也、藤渕志保】

    キーワード・自動車の完成検査不正

     自動車の完成検査は、自動車メーカーが新車生産の際、工場での組み立て後に行う安全確認の検査。国土交通省からあらかじめ受けた「型式指定」の性能に見合っているか、ブレーキの性能や排ガスの濃度などを調べる。

     本来は国が検査するが、全車両の検査は現実的に難しいため、各メーカーが代行。「必要な知識と技能を持ち、自動車メーカーがあらかじめ指名した者」という要件を満たしたメーカーの検査員が実施している。だが、スバルが昨年10月、完成検査を長年にわたり無資格の従業員にさせていたと公表した。

     スバルでは、その後の社内調査で今年10月まで不正が続いていたことが判明。排ガスの検査不正なども重なり、リコールに追い込まれた。

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