ファーウェイCFO、イラン制裁巡り虚偽説明の疑い カナダで保釈巡る聴聞会

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北京にあるファーウェイの小売店舗=2018年12月6日、AP 拡大
北京にあるファーウェイの小売店舗=2018年12月6日、AP

 【ワシントン中井正裕】中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)がカナダ司法当局に拘束された問題で、カナダの裁判所は7日、保釈を巡る聴聞会を開いた。米メディアによると、カナダ司法当局は孟氏が米国の対イラン経済制裁をすり抜ける工作に直接関与し、米国の金融機関に虚偽の説明をした疑いがあると説明。逃亡の恐れがあるとして保釈しないよう求めた。

 カナダ司法当局は米国の要請で1日に孟氏を拘束し、7日の聴聞会で初めて拘束理由を明らかにした。カナダの裁判所は10日も聴聞会を開き、保釈の可否を判断する。

 カナダ当局によると、米司法当局は、ファーウェイが2009~14年に香港に拠点を置く関係会社のスカイコムを通じて米国のイラン制裁に違反する取引を行ったとみて捜査。孟氏は13年、金融機関に対しファーウェイとスカイコムが「無関係だ」と虚偽の説明を行い、違法な金融取引に関与させた疑いがある。

 米司法当局の調べでは、ファーウェイは09年にスカイコムを売却したように装っていたが、少なくとも14年まで管理下に置いていた。スカイコムの登記簿によると、孟氏は08年2月~09年4月、同社取締役を務めていた。

 米司法当局は今年8月22日に孟氏の逮捕状を取り、11月29日に孟氏がカナダ・バンクーバーに立ち寄ることを把握。米国当局は孟氏の身柄引き渡しを求めており、米国の裁判で有罪になれば最大30年の禁錮刑を受ける可能性があるという。

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