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余録

皇后美智子さまは各地のハンセン病療養所を訪れ…

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 皇后美智子さまは各地のハンセン病療養所を訪れ、歌を詠まれている。<めしひつつ住む人多きこの園に風運びこよ木の香花の香>。目の見えない患者を思う優しさがにじむ。弱い立場の人へのまなざしは今も変わらない▲美智子さまは公式行事以外にも、ご自身の思いから、さまざまな場所に出向き、多くの人と会ってきた。皇室の歴史を踏まえつつ、新しい皇后像を模索してきたのだ。来年5月に皇后となる雅子さまがきょう、55歳の誕生日を迎えられた。美智子さまならどうするのか、と悩むこともあるだろう▲美智子さまがそうであったように、雅子さまらしさが次第に国民に伝わっていくはずである。もちろん、国民は体調を気づかっている。適応障害と診断されて以降、海外訪問などの負担に配慮した日程の調整が続く▲雅子さまは誕生日に際して公表した文書の中で、皇后になることへの不安も示しつつ、「国民の幸せのために力を尽くしていくことができますよう、研鑽(けんさん)を積みながら務めてまいりたいと思っております」と述べている。強い決意が伝わってくる▲昨年末、障害者週間にちなんだ式典に出席した時には、女子児童が障害のある弟を大切にする作文を読むと、目をうるませたという。女児の優しさに心を打たれたのだろう。美智子さまがハンセン病患者を思って詠んだ歌にも通じる。<いたみつつなほ優しくも人ら住むゆうな咲く島の坂のぼりゆく>▲雅子さまもゆっくりと歩んでいくに違いない。ご自身の坂道を。

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