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松尾羊一のめでぃあ亭

「銃後の目線」で戦時を語る時

 隠居 出版界で評判のベストセラー、吉田裕著「日本軍兵士-アジア・太平洋戦争の現実」(中公新書)を読んで感じることが多々あった。そんな話題から入ろう。

 家主 われら最後の戦中派は社会の動向に関心を持ち始めた少年期が戦時下だったからな。

 隠居 「日本では、開戦に至る経緯と終戦およびその後の占領政策に関する研究が盛んで、……戦争そのものを取り上げる研究者は少ない。……それは政治学や歴史学を専攻する研究者のやることではないとでも考えているのか、まったく手をつけようとしない」という元防衛大学教授の田中宏巳氏の指摘を引用し、歴史学の立場から「戦史」を主題化して「兵士の目線」「兵士の立ち位置」からつづったという。労作の書である。

 家主 そういえば、ここ数年テレビでも「日本礼賛」の番組が多い。海外で活躍する日本人紹介だの、親日外国人の見た日本だの、外国人の和食ブームだの……。

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