「最近、仕事の目的が分からなくなってきました。『治療費のために頑張って働かないと』という思いと、『そろそろ体調に見合った働き方に変えないと持たないな』という思いのはざまで押しつぶされそうです」「せめて医療費分だけでも収入が確保できれば、もう少し仕事が楽しめるのに」
大腸がんの手術後に再発し、約2年間抗がん剤治療を受けてきた大滝さん(40代・男性)の言葉です。大滝さんは20代の頃から働く倉庫管理の仕事を続けていましたが、手術の影響で多いときは1日に5、6回トイレに行く状況にあること、抗がん剤治療の副作用で手足のしびれが強く、仕事の作業量と収入が共に発病前の2分の1に減ったとのことでした。
その後私は、大滝さんに障害年金の申請を提案させていただきました。障害年金は、病気やけがなどの障害により日常生活や働くことに支障が出た場合に支給される公的年金制度です。がんで該当する障害は、人工肛門の造設など身体の機能が変化した場合や、抗がん剤治療による倦怠(けんたい)感や末梢(まっしょう)神経障害、体重減少などの症状が継続している場合などです。申請には、いくつかの条件を満たす必要があり、国の高額…
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