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クトゥーゾフの窓から

2018年春から2度目のモスクワ勤務に臨んでいます。目抜き通りの一つ「クトゥーゾフ通り」に面する支局の窓を開けると、何が見えてくるのか。周辺地域ものぞき込みながら考えていきます。

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クトゥーゾフの窓から

著名人権運動家の死、後退が止まらないロシアの民主化

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80代後半になってもアレクセーエワさんはさまざまな集会に参加し訴え続けた=モスクワで2013年8月、大前仁撮影
80代後半になってもアレクセーエワさんはさまざまな集会に参加し訴え続けた=モスクワで2013年8月、大前仁撮影

 ロシアの著名人権活動家、リュドミラ・アレクセーエワさん(享年91)の葬儀が12月11日、モスクワ市内で執り行われた。数百人以上の関係者にとどまらず、生前のアレクセーエワさんがしばしば批判してきたプーチン露大統領も参列し、ロシアの人権活動分野での「巨人」の死を悼んだ。アレクセーエワさんの足跡をたどると共に、民主化が後退しているロシアの現状に触れてみる。

 もともとはソ連共産党員だったアレクセーエワさんだが、1960年代半ばに知人の作家が「不当に」逮捕されたことをきっかけにして、人権活動にのめり込んだ。地下出版に関与し、ソ連で初めて結成された人権団体モスクワ・ヘルシンキ・グループでの活動を始めた。そして70年代半ばのある日、当時の国家保安委員会(KGB)の職員が自宅を訪れ、「活動をやめないと強制収容所に送る」と脅してきた。

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