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社説

離合集散続く野党 闘うべき相手間違えるな

 衆院の野党会派「無所属の会」が解散することになった。岡田克也代表ら所属13議員の多くは立憲民主党の会派に合流するとみられる。

     岡田氏らは立憲と国民民主党の再結集を目指してきた。だが、そもそも所属議員の理念や政策が一致せず、寄せ集めと批判されてきた旧民進党勢力が元のさやに収まって有権者の支持が戻るとは思えない。会派の解散は現実的な判断だろう。

     ただし立憲は来秋の消費増税に反対している。無所属の会には民主党政権時代に自民、公明両党と増税に合意した時の首相だった野田佳彦氏らもいる。重要政策をあいまいにしたままの合流では再び批判を招く。肝心なのは、むしろその点だ。

     立憲、国民両党にも注文がある。

     先の臨時国会では、政府が提出した改正入管法に両党は一致して反対した。法務省のデータの不備を指摘し、外国人労働者の多数の自殺など今の技能実習制度の実情を明らかにした点は評価していい。

     ところが与党が強行した改正入管法の採決に際し、国民は参院法務委員会での付帯決議採択を与党と協議して立憲側が不信を募らせた。一方で国民は衆院で安倍晋三内閣の不信任決議案の提出を主張するが、立憲は同調しなかった。

     国民は立憲との違いをアピールしようとし、野党第1党の立憲は野党内での主導権を保とうとする。来夏の参院選での候補者調整に向けた主導権争いも背景にあるようだが、闘う相手を間違えていないか。

     国会の空洞化はますます深刻だ。無論、責任は十分な審議時間を確保せず、数で押し切る与党にある。しかし立憲と国民との間に昨秋分裂した時のしこりがいまだに残り、コップの中の争いを続けているとしたら、あまりに内向きだ。競い合うべきは国民本位の政策である。

     特に会派の議員数が増える立憲の役割は重い。右寄りの安倍政権に対抗して立憲はさらに左に振れ、反対ばかりしている印象が一段と強まっている。再三指摘してきたように、右と左の間の「真ん中」が空いた政治状況が望ましいとは思わない。

     成立したとはいえ、立憲も外国人労働者受け入れのあるべき姿をきちんと提示すべきだ。それが来夏の参院選にもつながっていくはずだ。

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