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記者のこだわり

障害とともに(1)~難聴のある弁護士

信頼する同僚であり先輩でもある西尾弁護士(左)と談笑する久保さん

 「久保弁護士、お願いします」。11月上旬、ある民事裁判がさいたま地裁で開かれた。書記官に促され、弁護士の久保陽奈(はるな)さん(39)は傍聴席から法廷の柵の中に入った。スマートフォンを机の上に置き、書記官を通じて裁判官の前にマイクを設置。「原告が訴状を陳述しますね」。裁判官の発言から数秒――。その間、久保さんは目を落としてスマホに流れる文字を確認し、「はい」と答えた。同じようなスマホを通じたやり取りが続き、滞りなく閉廷した。 

 「当職は、両耳高度感音性難聴のため、聴覚障害を補う機器を使用することを許可願います」。裁判が開かれる数日前、久保さんは地裁に申請し、許可を受けた。スマホで使っていたのは、音声認識アプリ「UDトーク」。音を聞き取り、即座に字幕を作成できるこのアプリを活用することで、仕事でも日常会話でも、スムーズなコミュニケーションを行うことができている。法廷でも3年前からアプリを使っており、「やり取りがすごく楽に…

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