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シネマの週末

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「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」 支え、支えられ成長

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映画「映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の一場面 愛しき実話」の一場面
映画「映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の一場面 愛しき実話」の一場面

「こんな夜更けにバナナかよ 愛(いと)しき実話」

 札幌市に実在した重度の障害者、鹿野靖明さん(2002年死去)と彼を支えたボランティアを約2年半、密着取材した渡辺一史のノンフィクションを脚色、映画化した。障害を題材にしているが、啓発的な堅苦しさとは無縁。不完全な若者たちが、支えたり、支えられたりしながら成長し、世間の常識や価値観と闘う青春ドラマと言える。

 鹿野(大泉洋)は難病の筋ジストロフィーで車椅子生活。動くのは首と手先だけでトイレも着替えも介助が必要だが「鹿ボラ」と名付けたボランティアの手を借り、何年も家族と離れて暮らしている。地元では「自立する障害者」として有名だが、口が達者でわがままで、午前2時に「バナナ食べたい」などと言い出し、鹿ボラの医学生、田中(三浦春馬)や新人の美咲(高畑充希)らを振り回している。

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