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余録

戦後の冷戦で初めて米ソの間で結ばれた軍事協定が…

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 戦後の冷戦で初めて米ソの間で結ばれた軍事協定が1972年の海上事故防止協定という。頻発した両海軍間の進路妨害や火器管制レーダー照射、超低空飛行による威嚇(いかく)などでの偶発的な衝突を避ける協定だった▲陸上の国境線のように、越えれば戦争になるという一線が空間的にも行動面でも明確でない公海上である。嫌がらせや挑発が何かの拍子に軍事衝突につながるグレーゾーンの危険こそが、米ソに危機管理協定の必要を納得させたのだ▲時代変わって4年前、中国での西太平洋海軍シンポジウムで日米中露韓など21カ国は洋上での不慮の遭遇時の行動基準(CUES)に合意した。前年に中国艦の自衛艦へのレーダー照射があり、中国を含めた合意は大きな成果だった▲火器管制レーダーの照射は控える、行動目的は互いに無線で知らせる--などというCUESだ。だが共に合意に参加した日本の哨(しょう)戒(かい)機と韓国の艦艇のトラブルが真相をめぐって水かけ論となり、ついに日本側が記録動画を公開した▲動画は韓国艦による火器管制レーダー照射に対応する様子や、韓国艦への問い合わせの通信を記録している。控えるべきレーダー照射を行い、複数波による無線の問い合わせにも応答しない韓国艦はCUESなど眼中になかったのか▲こうなれば韓国海軍の規律や、シビリアンコントロールも心配になるが、ここで韓国側をやりこめればすむ話ではない。すぐにでも日韓の安全保障の基礎をなす相互信頼の立て直しを始めねばならない。

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