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「最後の0系新幹線」20年秋、吹田で一般公開へ JR西が吹田市へ譲渡

図書館が建設される予定の旧国鉄吹田操車場跡地にシートをかけたまま保管されている0系新幹線車両=大阪府吹田市で2018年12月26日午後1時10分、岡崎英遠撮影
太陽の塔の前を運ばれていく0系新幹線=大阪府吹田市で2009年6月16日午前2時16分、小関勉撮影

 約10年前、JR西日本から大阪府吹田市に無償で譲渡された初代新幹線「0系」の車両の行き先が、ようやく決まった。旧国鉄吹田操車場跡地(同市、摂津市)で建設中の「北大阪健康医療都市(健都)」内に展示スペースを設け、2020年11月から一般公開を始める予定だ。長年放置され、鉄道ファンから批判が上がっていたが、ようやく展示と保存の道筋がついた。

 市に譲渡されたのは、08年12月に最終運行(ラストラン)を終えた「最後の0系」の先頭車両。解体予定だった車両を市側が「鉄道の街の観光の目玉に」とJR西に申し入れ、09年6月に譲り受けた。市は保管先の博多総合車両所(福岡県)から同跡地まで、約2700万円かけて移送。トレーラーに積まれて万博記念公園の「太陽の塔」前を通過する様子は大々的に報じられた。市は、同跡地の開発に合わせ、SLなどと一緒に展示する施設を建設する、と表明していた。

 ところが、具体的な整備計画が作成されないまま市長が交代。さらに同跡地に国立循環器病研究センター(国循)の移転が決定、医療と健康がテーマの開発が進むことになり、展示施設の構想は消滅した。結局、車両が一般公開されたのは譲渡直後の2日間だけで、その後は四方を柵で囲われ、シートに覆われたまま野外に放置されている。苦慮した市がJR西側に、返却が可能か、問い合わせたこともあったという。

 その後、16年ごろ、健都のコンセプトに合う大規模図書館の建設計画が浮上。その1階部分に展示スペースを設け、車両を収容することが決まった。12月の市議会で関連議案が可決され、来年度から工事が本格化する。

 市の担当者は「ずっと気がかりだったが、この0系車両をようやく活用できる。新幹線目当てで訪れる人も健康を意識する機会になってもらえたら」と期待している。【岡崎英遠】

和田寿三・JR西日本新大阪駅長(左端)の合図で出発する0系新幹線=大阪市淀川区のJR新大阪駅で2008年12月14日午後2時56分、幾島健太郎撮影

0系新幹線

 1964年の東海道新幹線開業とともに運行された初の新幹線車両。当時世界最速の時速200キロ超で「夢の超特急」と呼ばれた。定期運行は2008年に終了。先頭車両は丸みを帯びた流線型のため「団子っ鼻」の愛称で親しまれた。車両は歴史的価値が高いとして、鉄道発祥の地・英国の国立鉄道博物館や京都鉄道博物館などにも展示され、07年には日本機械学会が認定する「機械遺産」に選ばれている。

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