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「壁」と世界

第1部 怒れる司祭たち/1(その2止) 教会、政治に傾斜 枢機卿「倫理なき西欧の病気、拒絶せねば」

取材に、西欧批判を述べるヨゼフ・ミハリク枢機卿=ポーランド東部プシェミシルで2018年11月5日、三木幸治撮影

 

 「倫理観の全くない西欧の病気がポーランドに入ってきた。断固拒絶しなければならない」。ポーランド東部、美しい町並みの小都市プシェミシルで、当地のカトリック枢機卿、ユゼフ・ミハリク氏(77)は怒りに満ちた口調でそう訴えた。

 国民の9割がカトリック信者のポーランドは、中・東欧で最も信者数が多い。1795年、ロシア、プロイセン、オーストリアに3分割されてポーランドの名が世界地図上から消えると、ポーランド人は心のよりどころをカトリックに求めた。司祭は神の教えを基に、他国の支配下で人々にどう生きていくべきかを示唆する絶対的な存在となった。

 第二次大戦後、ソ連の影響下で共産主義政権が樹立され、国民は強権支配の下で暮らした。宗教を敵視する政権はカトリック教会を抑圧した。1980年、電気技師のレフ・ワレサ氏(民主化後に大統領就任)ら労働者が怒りの声を上げ、自主管理労組「連帯」が反政府運動を本格的に開始すると、教会は連帯を強く支援し、活動場所を提供した。連帯発足直前の78年には、ポーランド出身のヨハネ・パウロ2世がローマ法王に就いた。法王…

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