- Twitter
- Facebook
- はてなブックマーク
- メール
- リンク
- 印刷

昨年7月の西日本豪雨で被災した広島県で、医療機関の被災状況を共有する厚生労働省の広域災害救急医療情報システム「EMIS」(イーミス)への情報入力が当時の混乱で滞り、断水などの把握が遅れたことが県などへの取材で分かった。発生2日後でも各医療機関の入力率は約2割にとどまり、給水支援などが後手に回った。国はEMISで必要な情報を十分把握できなかったとして、入力の訓練強化や項目の追加などについて検討を始めた。
広島県によると、入力率は大雨特別警報が出た翌日の7日午前9時時点で県内の全医療機関(診療所も含む)2015施設のうち19施設(1%未満)のみ。警報直後に入力要請したが、8日午前9時でも426施設(21%)にとどまった。12日になっても870施設(43%)で、半数に満たなかった。各地で同時多発的に土砂崩れなどが発生し、患者搬送などへの対応に追われていたとみられる。
この記事は有料記事です。
残り937文字(全文1323文字)