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JR博多駅の駅弁「博多名物かしわめし」が復活

復活した駅弁かしわめし=福岡市博多区で2018年12月29日午前10時16分、蓬田正志撮影

 JR博多駅で9年前まで販売されていた駅弁「博多名物かしわめし」が復活した。廃業した博多鉄道構内営業(屋号・寿軒)からのれんを引き継いだ広島市の会社が新会社「博多寿改良軒」を設立し、昨年末から製造を始めている。九州産親鶏を使った伝統的な手法で、博多のソウルフードの継承を担う。

     寿軒は1896(明治29)年に創業。1日の乗降客が400人ほどだった当時の博多駅の駅長から駅弁がないと不便だと相談され、駅周辺で運送業を営んでいた初代社長が駅弁事業に乗り出したのが始まりだった。当初はおにぎりにごま塩をかけ、たくわんを添えて竹皮に包んだ簡素なものだった。大正時代に入って駅弁事業を本格化させ、「かしわめし」も戦前から販売していたとみられる。

    復活した駅弁「博多名物かしわめし」を持つ中島悦嗣取締役=福岡市博多区で2018年12月29日午前10時午後0時43分、蓬田正志撮影

     しかし、新幹線導入などで乗車時間が短縮された上、コンビニエンスストアが駅構内に進出したことなどで全国的に駅弁業者が衰退した。日本鉄道構内営業中央会(東京)によると、ピーク時の1970年ごろに全国で約430社あった駅弁業者は2018年には約90社まで減少。寿軒も10年に114年間続いたのれんを下ろした。

     15年には山口県で唯一の駅弁業者だった小郡駅弁当(山口市)が駅弁事業から撤退。この際、広島駅弁当(広島市東区)が売店側から「山口の味を残したい」との要請を受けてレシピを継承。人気商品だった「ふく寿司」やSLやまぐち号をパッケージにした「SL弁当」を広島市内の工場で製造し、JR新山口駅で販売している。

     これを知った寿軒3代目社長の末永直行さん(95)が一昨年、広島駅弁当側に「駅弁を継承してくれたらうれしい」と打診。同社が福岡市内に新会社を設立し「かしわめし」を引き継ぐことを決めた。レシピが残っていなかったため、福岡県太宰府市に伝わるかしわめしの作り方を研究。ガラスープで炊いたご飯に甘辛く煮た九州産親鶏を混ぜ、福岡の郷土料理のがめ煮(筑前煮)や高菜も添えた。

     弁当の包装紙には、寿軒が使っていた福岡・筑後地方の郷土玩具「赤坂人形」をモチーフにしたイラストをそのまま使用。かつての駅弁を知るJR関係者からは「寿軒に負けず劣らずおいしい」とのお墨付きをもらった。

     博多寿改良軒の中島悦嗣(えつじ)取締役は「当時の味を完全に再現できたわけではないが、地元食材を使ったご当地弁当として末永く作り続けたい」と語った。税込み860円。JR博多駅と小倉駅の構内で販売している。【蓬田正志】

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