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メディア 外交 国民の理解あってこそ

参院外交防衛委員会で答弁する河野太郎外相(左)=国会内で2018年12月4日、川田雅浩撮影

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山田やまだ道子みちこ 毎日新聞まいにちしんぶん 紙面審査委員しめんしんさいいん

 河野太郎こうのたろう外務大臣がいむだいじん記者会見きしゃかいけんで、北方領土ほっぽうりょうどをめぐるロシアとの交渉こうしょう方針ほうしん記者団きしゃだんからわれ、4かいも「つぎ質問しつもんをどうぞ」とかえし、質問しつもんこたえないことがありました。記者団きしゃだんは「誠実せいじつ対応たいおうもとめる」と抗議こうぎしました。

     北方領土問題ほっぽうりょうどもんだい解決かいけつがとてもむずかしいので、日本にっぽんかんがえをあきらかにするとロシアとの交渉こうしょう不利ふりになると、河野こうの大臣だいじんかんがえたのだと想像そうぞうできます。それにしてもかた工夫くふうする能力のうりょくはないのかとおもいます。会見かいけん記者きしゃけてというより国民こくみんけてのものだからです。毎日新聞まいにちしんぶんは12がつ13にち朝刊ちょうかん社説しゃせつで、「傲慢ごうまん」と批判ひはん国民こくみん理解りかい支持しじがなければ領土問題りょうどもんだい解決かいけつできないとして「そうした認識にんしきをどこまでわせているのか」といました。その河野こうの大臣だいじん自身じしんのホームページで「おわびしてあらためる」とあやまりました。

     はなしびますが1904ねん日本にっぽんとロシアは、いま中国東北部ちゅうごくとうほくぶなどをめぐりたたかいました(日露戦争にちろせんそう)。05ねん日本にっぽんったもののロシアから賠償金ばいしょうきんられませんでした。それに不満ふまんった人々ひとびと暴徒ぼうととなり、官邸かんていなどに乱入らんにゅうする「日比谷ひびや事件じけん」がきました。このように世論せろん外国がいこくたいして強硬きょうこうになりがちなので、世論せろんしたが外交がいこう失敗しっぱいすると外交がいこうたずさわるひとたちのあいだではながいことかんがえられてきました。

     21世紀せいきはいり、国民こくみん世界せかい情報じょうほう簡単かんたん入手にゅうしゅできるようになったことで、世論せろん支持しじない外交がいこう失敗しっぱいするという状況じょうきょうわりました。北朝鮮きたちょうせんによる拉致問題らちもんだいがきっかけでした。外交がいこう世論せろん対話たいわしながらすすめなければならないのです。河野こうの大臣だいじん意識いしき明治時代めいじじだいのままなのかもしれません。

     もっとも河野こうの大臣だいじんの「つぎ質問しつもん問題もんだいでは、「『こたえないのはかっているだろう』と、河野こうの大臣だいじんのメディアにたいするあまえがあったのでは」とか「河野こうの大臣だいじん態度たいどへの『いかり』が記事きじりなかった」というメディアの姿勢しせいへの批判ひはんきました。新聞しんぶんかんがえるところがありそうです。


     政治部せいじぶ夕刊編集部ゆうかんへんしゅうぶ政治せいじなが取材しゅざい週刊誌しゅうかんし「サンデー毎日まいにち」の編集長へんしゅうちょうつとめた。新聞しんぶんそとから新聞しんぶん経験けいけんをして、メディアに関心かんしんつようになった。1961年東京都生ねんとうきょうとうまれ。

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