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余録

インターネットを中心に広まった言葉のひとつに「ディスる」がある…

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 インターネットを中心に広まった言葉のひとつに「ディスる」がある。相手を否定したりする行為をさし、英語の「ディスリスペクト」(無礼、不敬)が語源だという。結構普及しているのは、批判や非難があふれているネット社会の反映だろう▲そんな風潮に待ったをかけようと、兵庫県多可(たか)町は「一日ひと褒(ほ)め条例」を元日から施行した。町民が、職場や学校で同僚や友人を一日一度ほめたり、感謝の気持ちを伝えたりするよう勧める条例だ。もちろん、強制力はない▲条例は前文で、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などの技術で「匿名のまま他人を傷つけることができる時代」になったと指摘し、直接話し合うよう町民に呼びかけた。町議が商工会の若手と相談して文案を練り、議員提案で可決された▲多可町は前身の村が国に先駆けて「としよりの日」を定め、敬老の日発祥の地として知られる。個別の政策課題とは言いがたい条例への評価は分かれるかもしれないが、清水俊博議長は「会話不足の社会を見直す運動として、敬老の日のように広めたい」と語る▲自治体の条例の多くは首長が提出し、議会が提案するものは少ない。地酒を使って乾杯するよう促す「乾杯条例」の議員提案がひところブーム化した。だが、他の自治体の条文を丸写ししたような例も増えてしまった▲ネット社会を意識した「ひと褒め条例」もそうした中での工夫だろう。さて思惑通り、互いをほめ合う声が町に飛び交うだろうか。

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