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橋爪大三郎・評 『社会制作の方法』=北田暁大・著

 (勁草書房・2700円)

 北田暁大(あさひろ)氏は、社会学の理論「構築主義」を正面から論じている。力のこもった一冊だ。

 構築主義といっても、馴染(なじ)みがない読者もいよう。本書は論文集なので、細かい論点は追わず、考えの大筋を紹介する。

 構築主義はまず世界を、人間に作られたもの(社会)/作られないもの(自然)に分ける。たとえば男女の体のつくり(セックス)は後者だが、男女のあり方(ジェンダー)は前者だ。作られたものなら、時代や文化によって変わるし、変えられる。だから現状を批判できる。

 人間が作っているとしても、自覚できるとは限らない。ここが、マルクス主義と似ている。市場経済や階級の存在は自然にみえるが、歴史が作ったもの。それを自覚して階級闘争に立ち上がれば、共産主義を実現できる。構築主義も、社会がどう作られたのかを理解し、不都合なら作り替えようと考える。まさしく社会学的な発想である。

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