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平成という時代

平成最後の年を迎えた。平成は、グローバル化やインターネットの普及を背景に社会が大きく変化し、価値観の多様化が進んだ時代だった。さまざまな変化を追うとともに、その先にある次代をどう描いていくべきか考えたい。

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第3部 変化/5(その2止) 翼に導かれ「外」へ ブラインドサッカー、夢つなぐ

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卒業生の香取貴宏さん(左)が経営する施術院で談笑する千葉盲学校元寄宿舎指導員の霜田幸宏さん=東京都中央区で2018年12月5日、小川昌宏撮影
卒業生の香取貴宏さん(左)が経営する施術院で談笑する千葉盲学校元寄宿舎指導員の霜田幸宏さん=東京都中央区で2018年12月5日、小川昌宏撮影

 

 「キャプテン翼」のテレビアニメが始まった1983年。千葉県四街道市の県立千葉盲学校寄宿舎にサッカーチームが生まれたきっかけは、小学部4年の男児の一言だった。「先生、サッカーのシュートってどうするの?」。寄宿舎指導員だった霜田幸宏さん(63)が学校にあった鈴入りのボールを使って手ほどきすると、男児はすぐに夢中になった。

 練習の参加者が増えて8人ほどになると、試合もしたくなった。校舎と寄宿舎を行き来し、同じ教職員と同級生以外触れ合う機会の少ない子どもたちに、もっと「外」と交流させたいとも考えた。

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