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平成という時代

平成最後の年を迎えた。平成は、グローバル化やインターネットの普及を背景に社会が大きく変化し、価値観の多様化が進んだ時代だった。さまざまな変化を追うとともに、その先にある次代をどう描いていくべきか考えたい。

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第3部 変化/6(その1) 「偽ニュース」と闘う

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日本記者クラブで講演する琉球新報の滝本匠・東京支社報道部長=東京都千代田区で2018年12月、小川昌宏撮影
日本記者クラブで講演する琉球新報の滝本匠・東京支社報道部長=東京都千代田区で2018年12月、小川昌宏撮影

 昨年8月の翁長雄志沖縄県知事死去に伴う知事選の準備で、琉球新報社(那覇市)7階の編集局は慌ただしかった。取材班キャップとして呼び戻された滝本匠・東京支社報道部長(45)は、会議室に構えた“取材班部屋”で「おもろい記事を出したろう」と考えていた。

 編集局を束ねる普久原均局長(54)は「新機軸を打ち出せ」と発破をかけていた。滝本さんが提案したのは、インターネット上の情報や政治家らの発言の正確性を調べる「ファクトチェック」(真偽検証)と「ツイッター分析」だった。

 全国の米軍専用施設面積の約7割が集中する沖縄をめぐっては、国益と県益が対立し、デマや沖縄を攻撃するヘイトスピーチが横行。しばしばネットがそのツールとして使われている。

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