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平成という時代

平成最後の年を迎えた。平成は、グローバル化やインターネットの普及を背景に社会が大きく変化し、価値観の多様化が進んだ時代だった。さまざまな変化を追うとともに、その先にある次代をどう描いていくべきか考えたい。

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第3部 変化/6(その2止) 選挙、氾濫する中傷 重要さ増すファクトチェック

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「沖縄フェイク」の実態を調査する宮城久緒さん=那覇市泉崎の琉球新報社で、野田武撮影
「沖縄フェイク」の実態を調査する宮城久緒さん=那覇市泉崎の琉球新報社で、野田武撮影

 

 「玉城デニー(現知事)は中国のスパイ」「裏に中国共産党がいる」--。昨年9月の沖縄県知事選を前に、会員制交流サイト(SNS)を夜通し分析していた琉球新報編集局デジタル編集担当部長の宮城久緒さん(46)は、パソコン画面を思わず凝視した。「眠気が一気に吹き飛んだ」

 SNS情報を集約・発信する「スペクティ」(東京)と協力し、知事選に関するツイッターの投稿を集めた。初回(9月9~13日)分はリツイートを含め約20万件に上った。

 宮城さんが一つ一つ目を通すと「政策や課題を議論する内容は少なく候補者への誹謗(ひぼう)中傷が多かった」。さらに分析すると「約9割が玉城氏に否定的な内容」だった。「政策より中傷拡散」(9月20日朝刊1面トップ)。インターネット上にも無料掲載し、スマートフォンの無料通信アプリ「LINE(ライン)」にも配信した。

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