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平成という時代

第3部 変化/7(その2止) 「家族」新たな形に 血縁なくても離婚しても

長男と次男と妻のあきさんと一家4人で暮らす前田良さん(右)=兵庫県宍粟市で

 

 「男性に不妊があって精子をもらう夫婦なら、父親と認められた。僕はそうなれなかったんだよね」。兵庫県宍粟市のアパート。前田良さん(36)が切り出すと、横に座る妻のあきさん(37)=ともに活動名=が相づちを打った。長男(9)と次男(6)が良さんの背中にじゃれつく。

 平成の時代は子の誕生に道を開く生殖補助医療が発達した。その技術革新の時代に明治から続く民法の規定が、家族のあり方を世の中に問いかけた。結婚して妻が出産した子は夫の子(嫡出子)と推定する。「嫡出推定」と呼ばれる規定だ。

 良さんは2008年に性別を女性から男性に変えて結婚。子供2人は第三者から精子の提供を受けた。非配偶者間人工授精という生殖補助医療だ。その利用は長くルール不在だったが、1997年に日本産科婦人科学会が「倫理的、法的な社会的基盤に十分配慮する」と指針を定めた。夫妻はこの手法で子供をもうけた。

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