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毎日フォーラム・パラスポーツ

上智大学 学生プロジェクトGo Beyond

「オリパラウイーク」の最終イベント「フィナーレトーク」を終え、出演者らと記念撮影するGo Beyondのメンバーら=東京都千代田区の上智大学で2018年11月28日

学生たちの「ハートの集まり」

 2020年を前に五輪・パラリンピックについて学び、発信する学生の動きが目立つ。上智大生が特に活発で、昨年11月下旬には「オリパラウイーク」と名付けた1週間に、さまざまな催しを開いた。主催したのは、約80人からなる学生プロジェクト「Go Beyond(ゴービヨンド)」だ。

     11月28日夕に東京・紀尾井町の上智大構内であった「フィナーレトークショー」。総合司会は、ゴービヨンド共同代表の山本華菜子さん(理工学部4年)が務めた。メンバーが「20年大会に競技場で応援したい」と考えた同世代のパラ選手5人を招き、活動を通じて知り合ったNHKアナウンサーに進行を頼んだ。この1週間、メンバーは、五輪・パラの競技体験や用具展示、パラ番組上映、大会観戦のほか、ボランティアや「国際スポーツと企業」、青年海外協力隊といったテーマの講演会などを、教職員の助言を得ながら企画・運営した。

     20年大会に向け、上智大が五輪・パラへの取り組みを本格化させたのは16年9月のリオ・パラ調査団派遣だ。外国語学部ポルトガル学科を中心に学生3人、教職員3人を送った。競技場、商業施設、交通機関を調べ、障害者施設や大学などで聞き取りをした。参加した職員の高松理沙さん(34)は「リオでは(施設など)ハードの足りない部分を、人々のハートで補っていた」と感じたという。

     18年3月の平昌パラの際は調査団に加わりたい学生を公募。説明会に約50人が集まり、約30人が応募。その中から山本さん、もう一人の共同代表、神野帆夏さん(外国語学部2年)、平昌近郊出身の韓国人留学生、金美進さん(総合人間科学部2年)が選ばれ、教職員4人と平昌を訪れた。

     調査団は、競技場、大学やトレーニングセンター、KTX(韓国高速鉄道)などの交通機関などを調べ、選手や来場者にインタビューした。誰もが共に生きる社会を作りたいと考えた時、調査団は「学生がハード面を直接変えるのは難しくても、その改善を求める『ハートの集まり』を作れるのではないか」と感じたという。

     韓国での見聞は、3月のオープンキャンパスで高校生に紹介。5月には一般公開の催しで報告した。だが、神野さんは、この報告限りで活動を終わらせたくないと考え、「他の学生とも共有できる場を」と山本さんに持ちかけた。答えは「協力するよ」。学生プロジェクトの説明会を開くと、20人で埋まる会議室に、2日間で約80人の学生が集まった。

     名称にビヨンド(英語で「越える」)を含めたのは、自分の限界や、自分と人との見えない境界を越え、20年の先へも活動を広げていくという三つの思いを込めた。8月初めには約60人まで増え、現在は80人を、総務、広報、企画運営、新規事業、大学連携といった班に分け、活動を進める。

     「語学の上智」と評価されるが、高松さんは「20年は、契機ではなく危機」と危惧する。人工知能(AI)技術の進化で機械翻訳が今後、主流になるかもしれないからだ。高松さんは「上智には五輪・パラ選手がいるわけではない。何を発信できるかを考えていかないと」。

     両代表はどう考えるか。オリパラウイークのような催しを続けたいと語る山本さんは「20年をきっかけに、そこから変わる社会を上智大から作りたい」。神野さんは「いろんな考えをシェアし活動したい」と話している。(毎日新聞社オリンピック・パラリンピック室委員、山口一朗)

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