「ホームレスになるかも…」 保証人なく公営住宅辞退の女性の悩み

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NPO法人「やどかりサポート鹿児島」理事長に保証人になってもらった女性(左)は今もやどかりのスタッフに生活状況を報告している=鹿児島市下荒田で、2018年11月12日午後2時39分、菅野蘭撮影
NPO法人「やどかりサポート鹿児島」理事長に保証人になってもらった女性(左)は今もやどかりのスタッフに生活状況を報告している=鹿児島市下荒田で、2018年11月12日午後2時39分、菅野蘭撮影

 身寄りのない人が公営住宅に入居する際に保証人が見つからず、入居を断念せざるを得ないケースが多発していることが明らかになった。家賃が安い公営住宅に入れず困窮する人たちを支援するネットワークはあるものの、個人の善意頼りなのが実態だ。

 「『ホームレスになるしかないかも』と悩んで、飛び降り自殺できる場所を探しました」。鹿児島市営住宅に住む女性(68)は2017年夏、市営住宅の建て替えに伴う契約更新で連帯保証人を求められ窮地に追い込まれた。

 鹿児島市内で育った女性は、高卒後に上京。結婚したが13年前に離婚し、一時うつ状態になって鹿児島市営住宅に住む母の元に身を寄せた。母の介護もあって仕事に就くのは難しく、母の年金で暮らしたが、その母も5年ほど前に他界。生活保護でやりくりしていた17年、建て替えに伴う再契約で保証人が必要と知った。母子家庭で育ち、きょうだいはいない。県外生活が長く、保証人を頼める親戚や友人はいなかった。 「追い出される…

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