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ソフトバンク摂津 “生き様”詰まった登場曲「STRONG ISLAND」 

摂津(左)と笑顔で写真に写る餓鬼レンジャーのノブさん=ノブさん提供

 10年間のプロ野球人生を全力で走り抜けた。8日、2018年シーズン限りでの現役引退を表明したソフトバンクの摂津正投手(36)。寡黙な職人肌で知られる元エースには、その“生き様”が詰まっている一曲がある。登場曲の「STRONG ISLAND」(ストロングアイランド)。友人でもあるヒップホップユニット「餓鬼レンジャー」が摂津のためにオリジナル曲として制作した。DJ・GP(愛称ノブ)さん(42)は「彼が言えない部分をファンもくみ取って、曲を聴きながら応援してほしいと思い作った」と振り返る。

 <Strong Islandに誰が立つ Dead or aliveさ Dangerous>

 曲は摂津がマウンド(Strong Island)に歩いていく姿をイメージし、ゆったりとしたテンポで始まる。13年の開幕戦からヤフオクドームでの登板の際に流され続けた。

笑顔で写真に写る摂津(左から2人目)とノブさん(同3人目)と餓鬼レンジャーのメンバー=ノブさん提供

 2人が出会ったのはその数年前。摂津は後の妻を通じて、ミュージシャンが集うパーティーに出席した。福岡市出身でソフトバンクファンだったノブさんと摂津は意気投合し、家族ぐるみの付き合いに。12年オフの食事中、オリジナル曲の制作が持ち上がった。餓鬼レンジャーのメンバーら5人が作詞し、ノブさんが作曲。約1カ月かけて制作したデモテープを渡した時に摂津は「ありがとう」と笑ったという。

 ノブさんが「ここが本当に摂津だ」と語る歌詞がある。

 <経験に裏打ちされた平常心で博打(ばくち)

 結果出す 叩(たた)かない無駄口>

 ある年のメットライフドームでの西武戦。招待したノブさんの前で、摂津は先発で勝ち星を挙げた。その後、ともに食事に向かった先でノブさんは、腰の痛みから歩くのもやっとな状態の摂津を見た。それは球場では絶対に見せない姿だったが、その後も摂津は弱音を一切吐かなかったという。

 けがで出遅れた昨年は2軍暮らしが続いた。2軍の球場を訪れたノブさんが見たのは、それまでと全く変わらずに真っ黒に日焼けして練習に取り組む姿勢だった。「若手の捕手を育てるため、打たれると分かっていてもサイン通り投げていたと聞いた」とノブさん。そして、ようやく回ってきた5月22日の西武戦での先発マウンドで、自身618日ぶりの勝利。当時1歳だった娘の前で初めてウイニングボールを手にし、ヒーローインタビューで涙を流した。

 11月にソフトバンクから自由契約となり、現役続行の道を探ったがかなわなかった。ノブさんは来季に向けて「STRONG ISLAND」の歌詞をアレンジした新たな曲の構想をしていたという。「発表することはないかもしれないが、彼だけが聴いてくれれば。一人の男としての応援曲にしたい」とノブさん。あの曲がヤフオクドームに流れることはもうないかもしれないが、これからも2人の関係は続く。ノブさんは「最後まであの曲にこだわってくれた。感謝しかないし、夢を見させてくれてありがとうと伝えたい」と感謝した。【生野貴紀】

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