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池内 紀・評『ぼくの伯父さん 長谷川四郎物語』福島紀幸・著

慎み深くケシゴムで自分を消し憧憬の人の評伝を書きのこした

◆『ぼくの伯父さん 長谷川四郎物語』福島紀幸・著(河出書房新社/税別4400円)

 作家長谷川四郎の評伝である。1909年、函館の生まれ。1909年は日本の現代文学にとり、ひときわ豊饒(ほうじょう)の年であって、ほかに大岡昇平、花田清輝、中島敦、太宰治、松本清張らが生まれている。

 その中で長谷川四郎は、広い読者にはまったくといっていいほど知られていないし、少数の読者に知られてい…

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