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ぷかぷかさんと

/上 体験ルポ 障害者と働く(その2止) 「障害のある人」から「個性ある一人」に

横浜市旭区役所でパンやお弁当を売るぷかぷかさん

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 <1めんからつづく>

     「カフェベーカリーぷかぷか」のなか開店かいてんまえからずっとにぎやかです。なぜかというと、記憶力きおくりょく抜群ばつぐんのツジさん(男性だんせい)が、「スペイン、チェコ、インド、ポルトガル、イエローナイフ、カナダ、カナディアンロッキー山脈さんみゃく……」などと、くに都市とし名前なまえなどをずっとしゃべりつづけているからです。突然とつぜんうのをやめたかとおもえば、がったパンをならべたりトングを片付かたづけたりしています。

    休憩中のツジさん。ハンカチを回しながら外国の都市名を言っていました

     ツジさんには特技とくぎがあります。レジにならんだおきゃくさんのトレーにはいっているパンの代金だいきんを、瞬時しゅんじ暗算あんざんできるのです。ひるどきいそがしい時間帯じかんたいはおきゃくさんをたせずに会計かいけいができるので、スタッフもとてもたすかっているようでした。おきゃくさんがると、ふたた都市としめいとなはじめました。

     みせひとたちも、ぷかぷかさんたちが自由じゆうにしている姿すがたにする様子ようすはありません。ツジさんのおしゃべりも、ここでしかけないBGMとしてたのしんでいるようでした。

     みせには接客せっきゃくマニュアルがありません。ふつうのみせには、おきゃくさんがたら「いらっしゃいませ」、かえときは「ありがとうございました」とったり、丁寧ていねいにお辞儀じぎしたりするようまりごとがあります。

     ぷかぷかでは、ツジさんは「またてね」とうこともあれば、おしゃべりをつづけていることもあります。椅子いすすわったままのフタミン(どう)も、ニコニコしながらあるいているコウくん(どう)も、いているショウヘイさん(どう)もみんな自由じゆうです。おきゃくさんとハイタッチするひともいます。

     ありのまま接客せっきゃくするぷかぷかさんが、みせなか自由じゆう空気くうきしていました。そこには、なんともえない居心地いごこちさがあります。

     わたしはこの、パンのふくろめのほか、ぷかぷかさんとちかくの区役所くやくしょでパンを販売はんばいするなどして、夕方ゆうがた仕事しごとえました。

     わずか1にち体験たいけんです。障害しょうがいのあるひととどうせっしたらよいのか、はっきりとしたこたえがつかったわけではありません。

     でも、「友達ともだちづくりがはやいテラちゃん」「暗算あんざん得意とくいなツジさん」と出会であい、一緒いっしょはたらくことでづきました。ふだんのひとづきあいとおなじように、一人一人ひとりひとりえばいいのだと。

     きのバスのなかかんじていた不安ふあんちいさくなっていました。(ぷかぷかさんの名前なまえは、みせでのニックネーム)

    カフェベーカリーぷかぷかの外観。店の窓には季節ごとにぷかぷかさんが絵を描いています

    障害者しょうがいしゃ42にんはたらく カフェベーカリーぷかぷか

     しょうがいのあるひともないひともみんながらしやすいまちづくりを目指めざして高崎たかさきさんが設立せつりつしたNPO法人ほうじん「ぷかぷか」が運営うんえいしています。2010ねんがつ開店かいてんしました。総菜そうざい弁当べんとうる「おひさまの台所だいどころ」、アート制作せいさくをする「アートわんど」、食堂しょくどう「ぷかぷかさんのおひるごはん」のみっつのみせも、おな場所ばしょ運営うんえいしています。知的障害ちてきしょうがい精神せいしん障害しょうがいのある42にんはたらいています。

    住所じゅうしょ 神奈川県横浜市緑区霧かながわけんよこはましみどりくきりおか丁目ちょうめ

    かた JR横浜線よこはません十日市場駅とおかいちばえきからバスでやく10ぷん郵便局前ゆうびんきょくまえ下車げしゃ徒歩とほふん

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