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特集ワイド

時代がにおう昭和の声 エッセイスト・永瀬嘉平さんの耳に今も

「意外におとなしい人だった」と永瀬さんが語る芸術家、岡本太郎さん=1968年4月14日撮影

 昭和は遠くなりにけり……。元号が変わる今年、戦後のあの空気がなんだか懐かしい。日本全国の滝や樹木の写真集を発表してきたエッセイスト、永瀬嘉平(かへい)さん(78)の耳には長く交流した「昭和の偉人たち」の肉声が響いている。その言葉から浮かび上がる時代のにおいを紹介したい。【藤原章生】

 永瀬さんは昭和の頃、雑誌「カメラ毎日」の編集次長や「毎日グラフ」「サンデー毎日」の編集者として各界の傑物をインタビューした。持ち前の好奇心、人なつっこさが気に入られたのか、取材を機に親しくなった人も少なくない。作家や学者の言葉は今も活字で読めるが、親しいからこそ聞ける偉人たちの本音、何気ない一言が永瀬さんの中では妙に生々しい。

 京都学派を率いた生態学者で登山家の今西錦司さん(1902~92年)はもともと怒りっぽい人だったが、永瀬さんは会う度に怒られた。「何となく流れで勲章の話になり、あまり下調べもしないまま軽率に『先生は勲何等、もらっているんですか?』と尋ねてしまったんです。そしたら顔を紅潮させ、『文化勲章もろとったら、それでええやんか!』と一喝されました」。すさまじい怒鳴り声で、今なら「ハラスメント」なんて言葉が浮か…

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