岐阜に来て図書館長になってからずっと思い続けてきたことがある。それは図書館はひとの多様性を保証する場所であってほしいという私自身の願いのようなものだ。
図書館は本来、性別、貧富の差や人種や国籍の差がなく、障がいを持っていてもいなくても、誰でも、いつでも自由に来てサービスを受けられることができて、本や情報に無料でアクセスできる場所である。それだけではない。本の貸し借りだけでなく、本を通してひとが自由に対話できる場所であることも大切なことだと思っている。
岐阜市立図書館が新たに外部に作業委託を始めた仕事の中に、本のカバー貼りがある。透明なフィルムを本に…
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