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余録

古代オリンピックの起源伝説の一つが…

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 古代オリンピックの起源伝説の一つが、不正により王国を乗っ取った男が神の怒りを免れようと開いた祭典という説だ。この男ペロプスはピサの王が娘の求婚者に戦車競走を挑んでは殺してきたことを知る▲姫と恋仲になった彼は王の御者(ぎょしゃ)を買収し、王が落車するよう仕組む。レースで王を死なせたペロプスは姫と王国をともに手に入れ、御者も殺してしまう。さすがに神罰を恐れた彼はオリンピアで祭典競技を始め、犠牲の羊をささげた▲伝説ではオリンピックは買収から始まったわけである。ではこの買収はどうか。五輪開催都市決定にあたって票を買うために国際オリンピック委員会(IOC)の有力者の息子側に200万ドルを支払う仲介をしていたとの疑惑である▲誤解なきよう願うが、これはリオデジャネイロ五輪決定でのブラジル五輪委トップの容疑である。仏米の捜査機関と連携してブラジル当局が一昨年、逮捕に踏み切った。気になるのは同じ委員と息子の名がこちらでも聞かれることだ▲東京五輪招致をめぐる贈賄容疑で仏当局の聴取を受けた竹田恒和(たけだ・つねかず)・日本オリンピック委員会(JOC)会長は、記者会見で「潔白」を強調した。230万ドルの支払いはコンサルタントの対価というJOC調査に沿った説明をしている▲捜査を理由に質問は受けなかったが、ここは東京五輪のイメージダウンを避けるためにも怪しい相手への支払いには説明責任を十分に果たさねばならない。神の怒りより恐るべきは五輪精神への人々の冷笑だ。

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