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社説

阪神大震災と共助 ボランティアを育てたい

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 阪神大震災からきょうで24年がたった。当時、被災地には若者を中心に延べ138万人が駆けつけ、「ボランティア元年」と呼ばれた。

 その後も大災害は相次ぎ、ボランティアの役割は増している。しかし、十分な数をどう確保し、支援態勢をどう整えるか。課題は多い。

 東日本大震災後の2013年、災害対策基本法は大きく改正され、国や自治体に対しボランティアとの連携に努めるよう義務づけた。

 これを受けて近年、自治体があらかじめ非営利の民間組織・社会福祉協議会(社協)と協定を結び、災害時には社協がボランティアセンターを設けるのが一般的となっている。

 ただし、多くの被災地にとって大災害は初めての体験で、地域の社協に専門家は少ない。そこで注目されるのが、ボランティアと行政との間を橋渡しする存在だ。

 代表的な団体に「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク」がある。3年前の熊本地震では人員を派遣し、現地のNPOとともに「火の国会議」をつくった。情報を集約し、ノウハウを提供することで効率的なボランティア活動が実現した。

 災害の場合、ボランティアは発生直後だけではなく、息の長い活動が求められる。時期によって人数にむらがあり、時間を追うごとに役割が変化する活動を、行政がどう手厚く支援していくかも課題だ。

 兵庫県は、災害ボランティア活動をした団体に交通費や宿泊費を助成する制度の創設を検討しているという。政府も交通費の割引などの支援を考えていいのではないか。

 厚生労働省の調査では、ボランティア休暇制度をもつ企業は4%に過ぎない。休暇や手当を出し、そうした企業には優遇策を設ける。財界や政府にできることはあるはずだ。

 近年、大学が「ボランティア支援室」といった窓口を設置する事例が相次いでいるのは心強い。関西学院大は平時からボランティアリーダーを養成し、災害時には被災地への乗り合いバスを運行するなどの活動をしている。参考になろう。

 近い将来必ず起こるとされる南海トラフ巨大地震や首都直下地震の際も、行政など「公助」だけでは対応できない。ボランティアの力を育てる仕組みを充実させたい。

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