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余録

昨年から今年は全世界で2500万人が死亡した…

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 昨年から今年は全世界で2500万人が死亡した「スペインかぜ」の流行から100年になる。その実態はインフルエンザだが、この流行が後にさらに何千万人もの生命を奪う惨禍(さんか)をもたらしたとの見方がある▲というのも第一次大戦の講和会議でウィルソン米大統領が感染したからである。病後の気力の衰えは著しく、仏英の対独賠償請求への反対姿勢が腰砕(こしくだ)けになった。過酷な賠償に苦しんだドイツでナチスが台頭、第二次大戦をもたらす▲政治家の病変は時に歴史をも変えるわけである。実は先の推論、10年前の新型インフルエンザの流行時にも小欄で紹介した。それを思い出したのは不正統計問題の渦中の根本匠(ねもと・たくみ)厚生労働相がインフルエンザにかかったと聞いたからだ▲省幹部の処分も先に延び、政府内の混乱収拾に思わぬ影響を与えかねないインフルエンザである。全国的にも感染が広がり、最新の1週間の患者の受診状況は流行警報レベルを超えた。患者数推計は163万人、前週の3倍にあたる▲10年前の新型インフルエンザは今や季節性となり、今季の流行で検出されたウイルスは約7割がこの型のものという。どうあれワクチン接種に手洗い励行、マスク着用は手指の口鼻への接触を防ぐのにも有効という感染防止策である▲スペインかぜ100年、新型インフルエンザ10年が新たな感染症の脅威に目を開き、身構えておくきっかけになればいい。自らのインフルエンザ感染を防ぎ、高齢者や幼い子を守るのはその第一手だろう。

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