茨城県つくば市の気象研究所にあるスーパーコンピューターの画面に、二つの地球が浮かび上がった。一つは現在の気候を再現した地球、もう一つは地球温暖化がない仮想の地球だ。同研究所の川瀬宏明・主任研究官らはそれぞれの地球で西日本豪雨を起こし、温暖化の影響を検証した。
すると、昨年6月28日~7月8日の東海から九州までの降水量は、1980年以降の気温上昇がなかった場合と比べ、総量で約7%増えていた。西日本豪雨では陸域で約824億立方メートルの雨が降ったとの試算(河田恵昭・関西大特別任命教授)があり、7%は琵琶湖の貯水量の2割の約58億立方メートルに相当する。
温暖化がなくても、西日本豪雨は広範囲に甚大な被害をもたらしたと考えられる。しかし、この7%分がなければ、各地で72時間降水量などの観測記録は更新されなかったと研究チームは見る。
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