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井波律子・評 『日本文学全集 05 源氏物語 中』=角田光代・訳

 (河出書房新社、3780円)

もがき苦しむ姿をリアルに描く

 角田光代訳『源氏物語』(上)は「桐壺(きりつぼ)」から「少女(おとめ)」までの二十一巻、(中)は「玉鬘(たまかずら)」から「幻(まぼろし)」までの二十巻を収める。総じて角田訳は簡潔で飾り気がなく、たいへん読みやすい。また、地の文は「である」調だが、語り手(紫式部)のコメント部分のみ、「…女への愛の深さゆえ、なんでもかんでも味わい深くなってしまうのでしょうね」(「夕顔」・上)というふうに、「ですます」調にするなど工夫が凝らされ、訳文に快いメリハリがある。

 内容からみると、(上)の冒頭「桐壺」において、まず光源氏の誕生が描かれる。三歳で母の桐壺更衣(こうい)が他界した後、美貌で多才の光源氏は成長するにつれ、注目の的となるが、父桐壺帝が後年、最も愛した藤壺(ふじつぼ)の宮(みや)に激しい恋心を抱いてしまう。禁断の恋である。

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